マーケティングの実践においては、内的一貫性と外的一貫性を実現することが必要であることはお話しました。
ここでは、一般的なマーケティング・マネジメントの作業プロセスをご紹介します。
①マーケティング課題の認識と目標の設定
最初のステップとして、マーケティング課題の抽出です。マーケティング課題とは、営業プロセスにおいて新規顧客が不足するのか、保有顧客リストが増えない、営業が顧客をすべて訪問できない、受注率が低い、そもそも案件が少ない などです。
こうしたマーケティング課題を明らかにして、目標が設定されます。課題によってこの目標は様々に変化します。
②STPとコンセプトの設定
マーケティング目標が設定された後は、その実現に向けてSTPとコンセプトを設定していきます。
S…セグメンテーション(Segmentation)
T…ターゲティング(Targeting)
P…ポジショニング(Positioning)
セグメンテーション
共通点に着目して市場を細分化することです。どのような軸で分類するかで大きく方向性が変わります。例えば、年齢と性別の軸のです。
ターゲティング
ここが特に重要です。マーケティング活動を行っていく上で「誰に」アプローチしていくかの定義です。「誰」こそが貴方の狙うターゲット層になるわけです。
このターティングがずれていると、どの顧客からも反応されない、見向きされないというい事態が生じます。
マーケティングでは、適切なターゲット(顧客)を見極める事が欠かせません。
ポジショニング
ポジショニングの設定は、顧客から見たプロダクトの位置づけを決めることです。
例えば、お水製品が普段の飲料水とするか保存用飲料水とするかで、メッセージの訴求が変わってきますね。
コンセプトの設定ですが、これは顧客にどのようか価値を提供しようとしているのか。です。
マーケティングにおいて大切はのは、顧客体験価値と言われます。プロダクトそのものの機能や使用、スペックではなく、そのプロダクトを使用した事による体験・経験が価値になります。
例えばiPhone メモリ容量、カメラの解像度、薄さなどの形状 もちろんスペック的な要素は大切です。が、CMを見てみると美しいカメラ映像による顧客体験を訴求していますよね。
下記が確認ポイントです。
①顧客の立場で見たときに、本当に欲しいと思えるか? 差別化されているか?
②設定したターゲットやポジショニングから見て適合してるか?
③マーケティング・ミックスの策定
STPとコンセプトを設定した後は、それに従ってマーケティング・ミックス(製品、価格、流通、プロモーション)を具体的にどう展開していくかの検討です。
STPが軸となって適切なマーケティング・ミックスが検討できるようになります。
④消費、競争、取引、組織の対応に関する検討
続いて、貴方を取り巻く環境(消費、競争、取引、組織)への対応を検討します。
この4つの何処かが弱かったりすると、活動全体のレベルが下がってしまう可能性があります。
⑤PDCA(実行と再点検)
これらのプロセスを行い、策定したマーケティング・ミックスを実行します。
設定したマーケティング目標に対する達成度、消費、競争、取引、組織のいずれかで問題は生じていないか等
場合によっては、STPから見直す必要がでてくるかもしれません。
このプロセスを実施、検討しながら最適なマーケティング活動を行っていきます。