事業者は顧客に対して効果的にアプローチしていかなければなりません。
それは、自社が提供するプロダクトに満足していただける顧客に照準を合わせていくアプローチ。
セグメンテーションは市場細分化といわれ、顧客を市場のセグメントごとに細かいグループに分け、そのグループごとにマーケティングを最適化していくという考え方になります。
顧客のニーズごとにグルーピングすることで、事業者側はそれぞれの顧客に対して個別のマーケティングを展開していかなくても良くなります。
顧客のニーズは、厳密に言えば個々に異なります。しかし、事業者が個々のニーズにそれぞれ合わせていこうとすると、それぞれに合わせたカスタム商品を作ったり、マーケティング(プロモーション)を個別に最適化していう必要がでたりと、コストがかかり結果プロダクトは高価になってしまいます。
ニーズが似通っている顧客をグループにまとめて、そのグループに対して事業者側のマーケティングを最適化していきます。
このニーズをグループを見出すことができれば、固有のニーズに対応できるプロダクトの提供が可能になりますし、カスタマイズ製品ではないので安価に製造できます。
BtoB市場細分化の例
軸 | 内容 |
産業統計変数 | 購買側(顧客)の所在地、業種、規模 |
使用に関わる変数 | 買い手側が求める技術水準、製品、サービスを使いこなす力、プロダクトの標準化orカスタマイズ |
組織購買行動上の変数 | ロイヤリティの度合い、注文数、購買基準、購買方針、契約内容 |
プロダクトの属性変数 | プロダクトの品質、性能、サイズ、外観 |
市場細分化(セグメンテーション)の条件の3つ
- 独自性
- 規模
- 確実性
●独自性
セグメント分けしたそれぞれのセグメントは、マーケティング手法が異なるものになるはずです。
同じ手法が通用する場合は同一セグメントの可能性があります。
同セグメントは、マーケティング手法が同一であって欲しいし、同一であることでマーケティング活動の効率化がはかれます。
●規模
セグメントには十分な規模があった方が望ましいです。(ニッチ市場は除く)
規模感が必要なのは、利益が確保できるかという事になります。
セグメントがあまりにも小さいと、十分な売上と利益が確保できなくなる可能性があります。
●確実性
確実性の5つの基準
- マーケティング活動の計画、実行、評価が行えること
- セグメントの規模や購買力を推定できること
- セグメントの特性から、マーケティング活動への示唆が得られること
- マーケティング活動に対して過大なコストが発生しないこと
- 購買する顧客層に確実にアプローチでき、かつプロダクトが届けられること
市場細分化(セグメンテーション)では、セグメント内は同質化していて、セグメント間は異なっていること。またセグメント規模が一定の規模が必要であること。さらに、そのセグメントに対して確実にコミュニケーションできること。
市場細分化のメリット
市場細分化(セグメンテーション)を行うことで、マーケティング効率を高められることが期待されます。多様なニーズのなかから、類似する顧客層を見いだすこと。この類似とは、「顧客課題」と思います。
市場細分化のデメリット
市場細分化(セグメンテーション)を細分化しすぎいくつもの細分化側おこなれ、それらにマーケティング施策を行うことは結果的にコスト負担になります。
そのセグメントの課題解決のためのプロダクトを用意していけば、それだけプロダクトの開発コストが必要です。
以上のように、メリット、デメリットを踏まえてセグメンテーションの条件を押さえ、どの程度まで細分化するかを決定していきます。
セグメンテーションにおける3つの着目点
- セグメントの規模と成長性
- 競合企業の数
- 自社の目的と経営資源
セグメントを評価するにあたり、簡便的な方法として下記のような分類があります。
自社製品の顧客
セグメント① 自社プロダクトの利用、購入を促進させられる顧客
セグメント② 低いロイヤリティを高められる顧客
他社商品の顧客
自社製品がカバーできていない顧客
自社製品にスイッチしてくれそうな顧客
これらの評価においては、自社や競合の強み・弱みを把握する必要があるのでSWOT分析や3C(自社、顧客、競合)の分析が必要になります。