セグメンテーション(市場細分化)が行われたあとには、いよいよ最重要な決め事「ターゲット」を決めます。ターゲットは標的市場です。
ターゲティングには、3つの考え方があります。
- 無差別型マーケティング
- 差別型マーケティング
- 集中型マーケティング
無差別型マーケティング
無差別型マーケティングは、セグメント間の違いを無視して、特定のプロダクトで市場全体で戦おうとする戦略です。この戦略は、市場全体において共通のニーズに主眼が置かれます。
差別型マーケティング
差別型マーケティングは、複数のセグメントに対して、それぞれのプロダクトを販売する戦略です。
ただ、この戦略は複数のセグメントへのプロモーションが必要になったり、それぞれの適したプロダクトが必要になるためコストがかかります。
集中型マーケティング
集中型マーケティングは、ニッチ市場でピンポイントに顧客獲得を狙う戦略です。
狭いニッチな市場において、顧客の深いニーズ、特化された評価が得られるような環境です。
特化されたニーズなので、プロダクト、プロモーションはピンポイントで訴求が行なえ、かつ大企業では採算が合わないなどでスルーされるような環境下です。
ただ、狭い顧客セグメントを狙うので、顧客ニーズの変化などが発生すると、事業が立ち行かない状況に陥りやすくもなります。
ポジショニング
ポジショニングでとても大事なこと。それは、「顧客の立場から」自社や自社プロダクトがどう見えるかを操作する事だということ。
あくまで企業側からではなく、顧客にどう思われるか、見えるかという点です。顧客は、プロダクトを通じてそれぞれのブランドを意味づけしていく点です。
企業側からどう思われたいかを働きかけずにいると、顧客は自分たちの思うようにぞれぞれ位置づけを行ってしまい、強いブランドが気づかれなくなってしまいます。
コトラー先生は顧客がなぜその製品を買うべきか納得できる理由を作り上げること。と言っています。
ポジショニングマップ
顧客が自社プロダクトをどのように認識しているか(して欲しいか)を見える化したマップ「ポジショニングマップ」を活用することは良くあります。
この場合、機能性が低く、価格が安いエリアには競合が存在しないとなります。
ただ、この空白があるからといって、そこに顧客ニーズがあるとは限らない点が注意です。
ポジショニングには3つの条件があるとされています。
- 重要性
- 独自性
- 優越性
重要性
多くの顧客が重要だと感じること。 ボールペンが書けないのではお話になりませんね。
独自性
独自性のあるポジション。ボールペンでも書き心地が最上級。
優越性
競合ブランドと比較して優位に立てること。逆さになっても書けるボールペン。
これらの条件に加えて、1つの顧客ベネフィットに絞り込む事が重要ですが、それがUSP(ユニークセリングプロポジション)です。
この領域ではNo1ということを顧客に刷り込んでいきます。
企業は、顧客に素敵な体験価値を提供することができるというポジショニング。競合との差別化がおこなえれば、競争優位に立つことができます。
これはビジネスを行っていく上で、必ずや存在する競合との競争優位は常に考えねばなりません。
- 製品による差別化
- スタッフによる差別化
- 流通チャネルによる差別化
- イメージの差別化
それぞれの観点からの差別化によって、USPを確立していきたいものです。
※USP(Unique Selling Proposition)とは、商品やサービスが持っている独自の強みを意味するマーケティング用語