BtoC購買プロセスの変化
~企業は変化についていけていますか?~
- AIDA(アイダ)
- AIDMA(アイドマ)
- AISAS(アイサス)
- AISCEAS(アイシーズ)
- VISAS(ヴィサス)
- SIPS(シップス)
作れば売れる時代は過ぎ去り、モノと情報が溢れ、人々は多様化し、デジタル上のあらゆる顧客接点も増加しました。
これによって企業や人々の購買プロセスが変化してきています。
企業も顧客に合わせて、自社プロダクトの品質や価格、流通経路をより吟味し、購買にいたるまでのプロセスを改めて検討し、営業スタイルを変革、適合していくことが求められます。
●BtoCの購買プロセス
BtoCとは、Business to Customerの略で、消費者(個人)向けのビジネスのことです。
小売などが該当し、専門店、スーパーマーケット、コンビニエンスストア、飲食店(居酒屋、カフェ、レストラン)や、エステ、美容院などです。
BtoCの特徴として、利用者と購買者が同じであることが多く、また決裁が個人で行われ、意思決定が早く短期間にプロセスを終えます(家、車などは除く)
BtoCの代表的な購買プロセスとして時代の流れ順に紹介します。
●マスメディア時代の購買プロセス
- AIDA(アイダ)
- AIDMA(アイドマ)
◆AIDA(アイダ)
AIDMAは、Attention(注意)、Interest(興味関心)、Desire(欲求)、Action(購買)の頭文字をとったものです。
顧客はまず、商品やサービスを認知(Attention)し、興味を持ち(Interest)、欲しいと(Desire)思うようになり、最終的に購買(Action)します。
◆AIDMA(アイドマ)
AIDMAは日本において長い間活用されてきた代表的な購買プロセスで、営業プロセスにおける基礎とも言えます。
AIDMAとは、Attention(認知)、Interest(興味関心)、Desire(欲求)、Memory(記憶)、Action(行動)5つのステップのモデルです。
消費者は、商品を認知(Attention)して、その商品に興味を持ちます(Interest)。そしてその商品を欲しいと(Desire)と思い、その商品を記憶(Memory)、購買(Action)します。
●インターネット時代の顧客購買プロセス
- AISAS(アイサス)
- AISCEAS(アイシーズ)
◆AISAS(アイサス)
AISASとは、Attention(注意)、Interest(興味関心)、Search(情報収集)、Action(購買)、Share(共有)の頭文字を取ったものです。
インターネット時代に「共有」という事がSNSを通じて行われることになり、消費者は良いことも、悪いことも消費者の立場から共有・発信を行います。
顧客はまず、商品やサービスを認知し(Attention)、興味を持ち(Interest)、情報を収集し(Search)、購入し(Action)、使用感や感想、味、雰囲気、接客、居心地などについて共有(Share)します。
◆AISCEAS(アイシーズ)
AICEAS(アイシーズ)は、先ほど説明したAISAS(アイサス)を基に考えられた購買プロセスで、商品者が商品・サービスを購入する際に、比較や検討するというステップが追加されています。
AISCEAS(アイシーズ)は、Attention(認知)、Interest(関心)、Search(検索)、Comparison(比較)、Examination(検討)、Action(行動)、Share)共有)の頭文字を取っています。
7つのステップの購買プロセスとなり、
商品を認知(Attention)し、その商品に関心(Interest)を持ち、その情報をネットで検索(Search)し、複数の商品・サービスを比較(Comparison)します。その後、その中から商品・サービスを選択(Examination)し、購買(Action)し、共有(Share)します。
●SNS時代の購買行動モデル
従来のプロセスは、モノの購買を軸としたプロセスでしたが、現在ではSNSの台頭によって個人が容易に情報を拡散できるようになりました。
従来は企業側から商品・サービスの情報を発信する側でしたが、いまや消費者側の発信力が強まり企業以上の影響力を持つようになっています。
消費者が単にその商品・サービスを欲しているというところだけではなく、その商品を紹介している人物に共感、影響を受け購買に至る行動モデルです。
大きなフォロワーを有するインフルエンサーなどの存在です。
◆VISAS(ヴィサス)
VISAS(ヴィサス)はViral(口コミ)、Influence(影響)、Sympathy(共感)、Action(行動)、Share(共有)の5つのステップで構成されます。
消費者がSNSを利用することで商品・サービスを認知(Viral)し、その投稿、発信した人の影響(Influence)を受けます。その発信者の口コミや理念に共感(Sympathy)し、消費品を購入(Action)、共有(Share)します。
◆SIPS(シップス)
SIPS(シップス)はSympathize(共感)、Identify(確認)、Participate(参加)、Share & Spread(シェア&拡散)の4プロセスで構成されます。
消費者が企業は知人からの情報に共感(Sympathize)し、その共感した内容をインターネット検索や口コミで確認(Identify)しイイね!などの行動に移る(Participate)、そして参加し、行動を拡散、共有(Share & Spread)します。
SIPSの特徴は、Action(購買)というプロセスが存在しません。
上記で説明してきたプロセス、AIDMA(アイドマ)AISAS(アイサス)等ではAction(購買)が組み込まれています。
SIPSモデルは、購買はParticipate(参加)に含まれますが、これはSNSのイイね!やリツイートなどの購買を伴わない行動を含んでいます。